先日、すべての国民が生涯を通じて歯科検診を受けることを意味する「国民皆歯科検診」の実現に向けて検討を始めることが、政府のいわゆる「骨太の方針」に明記されました。
開始時期については、おそらく3年から5年後をめどに取り組みを進めていくとされています。
現在の歯科検診は、1歳半、3歳児、そして高校生までの学校に通う子供は実施が義務付けられていますが、これを拡大しようというのです。
では、なぜ歯科検診なのでしょうか?
口腔内を健康に保つことで、他の病気の予防につなげようというのが背景にあります。
歯を失う大きな原因の一つが「歯周病」です。
歯周病とは細菌の感染により起きる炎症性の疾患で、歯の周りの歯茎や歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
そして、この歯周病は誤嚥性肺炎、糖尿病、心臓病、脳梗塞、早産などに関与しており、さらに最近では認知症との関連の可能性も示唆されています。
よって、きちんと口腔ケアをすることが、健康寿命を伸ばすことになるというわけです。
健康診断は毎年受けていても、歯が痛くなった時にしか歯科受診はしないという方もいらっしゃると思います。
これからは治療のためではなく予防のため、定期的に歯科検診を受けてみてはいかがでしょうか。
多肥店スタッフ